【コラム】「外」と「家」
突然ですが、
秋の夜は寒い。
意外に。
藪から棒にすみません。
秋は非常に暮らしやすい、もしくは地域によっては寒くなってくるというところもあるのではないでしょうか。
弊社スタッフ、私以下3名はみんな西の山の上に住んでおりまして、秋の夜は寒いです。
バーベキューなんかもしたくなる季節ですが、油断して外で昼寝なんかして日が沈んでしまったら風邪を引いてしまいます。
とは申しますものの、お昼間はまだ個作業などしようものならしっかりと汗をかいてしまいます。
京都の気候は内陸性盆地気候と一般的に表現され、寒暖の差が激しい地域に当たるとされます。
これを書いております現在で京都の最低気温が14℃、
対してパリの現地時間同時刻の気温が19℃。
14時の京都の気温予想が23℃
パリの気温予想は24℃となっております。
・・・・しまった、今日は曇りだった。
少し微妙な結果ですが、京都での生活が厳しいとされるのはこの寒暖の差と、山に囲まれているが故の風の吹きにくい地形による物とされています。(湿気が多いとされるのは主にこれが原因です。)
そうはいうものの、この季節、お昼間は窓を開け放って外の新鮮な空気を十分にお家の中に取り込むには非常にいい季節です。
このときに大切なのは「パッシブ」と言われる考え方、及びそこから派生した、踏襲した設計技術です。
「パッシブ的な考え方に基づいて家づくりをぉ!」・・・なんていうと非常に気むずかしくなりますし、なにより楽しくない。
しかもちょっと暑苦しい(私の書き方のせいかもしれませんが。)
もっと単純で素直に、どうすれば家の中で快適に外を感じていられるか。
だと思っております。
少し肌寒い日のひなたぼっこが気持ちいいのは、誰でも知っています。
暑い日に影に入り風を浴びていたいのは、誰でも一緒です。
そんな、誰でも知っている自然とのつきあい方をいくつ思いつくか、これが「家」を大きく変えることになるでしょう。
私なら雑誌やインターネット出仕入れた、一辺倒な「光と風」なんて言葉でこれからの人生の場所をくくりたくはない。
そこに貴方の想いを込めて、貴方だけの呼び方で、自然とのつきあい方を考えてみてください。
きっと違う物が見えてくるはず・・・。です。
「外」には自然が作り出す様々なエネルギーや効果があります。
木々による空気清浄機能
土による湿度調整機能
太陽による暖房エネルギー
空による送風機能
これらは全て機械で代用することが出来る様になってきましたが、
そもそもこういった物は自然界にうまく循環して、ほぼ無限に作り出されている機能です。
「外」の厳しい環境に耐えるために逆向けのエネルギー、機能を発揮できるよう機械は発展をして参りましたが、やはり自然と調和して生きることは人の豊かさにとって非常に大切だと私は感じます。
どのようにして外と家をつなぐか、どのような形で付き合って生きていくかをしっかりと考えることも、設計者が担う重要な役割出はないかと思います。